
第一次検定についてはこちらの記事をご覧ください。
1.電気工事施工管理技術検定とは?
(1)建設業法に基づく国家資格
電気工事施工管理技術検定は建設業法に基づく検定制度で、電気工事の施工管理技術者の技術の向上を図ることを目的としています。
(一般財団法人 建設業振興基金より)
検定に合格した人は「電気工事施工管理技士」という国家資格を取得することができます。
どんな資格か簡単に説明すると、
建設業法に基づく電気工事を実施する場合、現場の責任者として「主任技術者」の設置が義務付けられているのですが、
この資格を持っていると、その「主任技術者」になることができます。
詳しくはこちらの記事をご確認ください。
(2)受験資格は?
通常は第一次検定を合格して、この第二次検定を受験することになると思います。
第一次検定は満17歳以上であれば誰でも受験可能ですが、合格して第二次検定を受験する場合は以下のような受験条件があります。
尚、第一次と第二次を同時に申し込む場合もこの受験条件が適用されます。
受験資格については、令和6年度より新基準になるようですが、経過措置としてこれまでの旧基準も認めるとの事です。
旧基準は以下の通り。こちらは令和10年度まで有効です。
| 区分 | 最終学歴または資格 | 実務経験 | |
| 指定学科卒業 | 指定学科以外卒業 | ||
| イ | 大学 専門学校の「高度専門士」 | 卒業後1年以上 | 卒業後1年6か月以上 |
| 短期大学 5年制高等専門学校 専門学校の「専門士」 | 卒業後2年以上 | 卒業後3年以上 | |
| 高等学校 専門学校の「専門課程」 | 卒業後3年以上 | 卒業後4年6ヶ月以上 | |
| その他(最終学歴問わず) | 8年以上 | ||
| ロ | 電気事業法による第一種、第二種または第三種電気主任技術者免状の交付を受けた者 | 1年以上 (交付後ではなく、通算の実務経験年数として) | |
| ハ | 電気工事士法による第一種電気工事士免状の交付を受けた者 | 実務経験年数は問いません | |
| ニ | 電気工事士法による第二種電気工事士免状の交付を受けた者 (旧・電気工事士を含む) | 1年以上 (交付後ではなく、通算の実務経験年数として) | |
こちらが新基準です。学歴の要件がなくなりました。
| 検定・資格 | 実務経験 | |
| 1級の第一次検定合格者 | 1年以上 (検定合格後) | |
| 2級の第一次検定合格者 | 3年以上 (検定合格後) | |
| 上記に加え | 電気工事士試験または電気主任技術者試験の合格または免状交付 | 1年以上 (合格後または免状交付後) |
(3)日程・試験時間などは?
第二次検定は年に1度、11月上旬に実施しています。
第二次検定は2時間と試験時間が短くなりますが、回答の多くが記述式になるのでちゃんと「書ける」ようにしなければなりません。
また、受験には願書を購入しなければなりません。
願書の料金は1,000円(税込)で取り寄せの場合は別途送料がかかります。
詳しくは施工管理技術検定のホームページをご確認ください。施工管理技術検定
2.問題の内容や学習方法は?
(1)どんな問題が出題されるのか?
出題形式と対策についてまとめました。
| 問題 | 出題内容 | ポイント |
| 1 | 施工経験記述(安全管理/工程管理) *テーマは年度ごと交互に出題 | 配点の6割を占めるという説もあるほど超重要! |
| 2-1 | 施工管理(安全管理/品質管理) *テーマは年度ごと交互に出題 *6つの用語から2つ選択し要点を説明する | 正しく記述できるように繰り返し書く |
| 2-2 | 施工管理(高圧受電設備) *高圧受電の単線図より設備1か所について説明する | 正しく記述できるように繰り返し書く |
| 3 | 電気工事用語 *出題された9つの用語から3つ選んで「技術的な内容」を記述する | 正しく記述できるように繰り返し書く (候補が多めなので、後回しにしてざっくり理解でもいいかも) |
| 4 | 回路計算 *計算して求めた数値を選択する | 過去問を解いて色々なパターンの解法を覚える |
| 5 | 電気法規 *法律の条文の空欄に適した語句を選択する | パターンが決まっているので過去問を繰り返し解く |
もっとも重要なのは問題1の施工経験記述と言われています。
自分の経験した電気工事について「安全管理」や「工程管理」について記述します。
問題2と問題3も記述式の問題で、名称などの単語だけではなく、機器の説明など文章を書く必要があります。(20~50字程度)
合格率が高いといっても全然対策をせずに合格できるという試験ではありませんので、過去問を中心に繰り返し勉強する必要があります。
(2)施工経験記述について
施工経験記述について、以下のようなことが問われます。
- 工事日
- 工事場所(できれば番地まで記述する)
- 電気工事の概要
- 工期(3か月以上が望ましい)
- この電気工事でのあなたの立場
- あなたが担当した業務の内容
そして上記に加え、「その現場で留意した事項」として「工程管理上」または「安全管理上」から説明を求められます。
(留意した事項とその理由を2点、それぞれの対策や処置について記述)
工程管理と安全管理のどちらの説明が求められるかは年度によって異なります。
令和5年度は「安全管理」だったので令和6年度は「工程管理」について問われる可能性が高いです。
例えば私の記述した「工程管理上」の留意した事項とその理由、対策又は処置は以下の通りです。
(照明設備工事の場合)
電気工事の現場において、工程管理上、あなたが留意した事項とその理由を2つあげ、あなたがとった対策又は処置を留意した事項ごとに具体的に記述しなさい。
①留意した事項とその理由
軒下照明設備取替作業における工程の2日間の短縮を留意した。
その理由は悪天候が続き、軒下照明設備工事の着手が遅れ、引き渡し日までに工事を完了することができなくなる恐れがあったため。
②対策又は処置
軒下照明設備取替作業を1班(3名)を増員し、全3班体制とした。
また、悪天候時に照明設備の開梱、組み立てと送り配線の用意を行った。
上記2点の実施により2日間の工程を短縮した。
※ここでは1つですが、検定では理由と対策・処置は2つ記述します。
施工管理技術検定のページに過去問が公表されていますので、参考にしていただければと思います。
(3)おすすめのテキスト
使用したテキストはこちら。
特に最重要な施工経験記述の添削をしてもらえるのが大きかったです。
(当時、添削に3,000円かかりました)
(4)学習方法や学習時間は?
私はアプリに学習時間を記録していたのですが、その記録では40時間となっていました。
学習開始は検定の2か月ほど前だったので、約2か月しっかりと勉強すれば合格できるレベルに到達できそうです。
とはいっても電気工事士試験を受験していない人や仕事が電気と無関係の人であれば、もっと学習に時間が必要になるかもしれません。
そのほかの問題も基本的には過去問と同様の問題が出題されるため、コツコツと覚えていけば第一次検定ほど難しい内容ではないと思われます。
施工経験記述については、まず「安全管理」「工程管理」それぞれ記述内容を決めて、それを何も見なくても書けるように、何度も書く練習をしました。
機器の名称や説明を記述する問題については、暗記カードアプリが有効でした。
また、問題2-2は高圧受電設備の単線結線図を見て、指定の機器について記述する問題が出題されます。
これは第一種電気工事士試験と同じ学習方法が使えます。
単線図の暗記にはこちらをご活用いただけるとありがたいです。
(5)令和6年度より問題が一部改訂?
令和6年度より問題が一部改訂されるとの発表がありました。
具体的なことは不明なのですが、以下のように説明されています。
「受検者の経験に基づく解答を求める設問に関し、模模範解答例の暗記等ではなく、自身の経験に基づかなければ解答できないような設問への見直しを行う」
ということは、施工経験記述の設問が変更になる可能性があります。
問題の見直しについては、一般財団法人建設業振興基金のホームページで資料がアップされています。
検定問題の一部見直しについて
3.試験の合格率は?
2級については、第一次検定が50%前後、第二次検定が60%前後となっております。
第二次検定の合格率が高いのは、実務経験が必要なため、しっかりとした意識のある方が多く受験しているためと思われます。

学科試験・実地試験は令和3年度よりそれぞれ第一次検定・第二次検定と名称変更しました。
(※)第一次検定には第一次検定(旧:学科試験)のみ受験の受験者数・合格者数を含みます。
4.実際に受験してみての感想
電気工事施工管理技士試験を受験した感想としては以下の通りです。
① 解答欄が意外と広く、文字数が必要だった?
テキストの解答欄のサイズに合わせて回答を考えていた私。
当日の解答欄が意外と広く、同じ文字数で記述するとスペースが余ってしまいました。
可能であれば長めに用意して置き、削れるところは削るくらいの方が良かったかもしれません。
② 過去問からの出題が多い
第一次検定同様、過去問と同じ問題が多く出題されます。
テキストにある問題だけでも十分カバー出来ましたが、余裕があれば数年分過去問を解いておくのも良いかもしれません。(令和3年度以降出題傾向が変わっています)
③ 模範解答を覚えるのは意外と難しい
単語を覚えるのは簡単かもしれませんが、説明文まで完全に覚えるのは意外と難しかったです。
例えば、波付硬質合成樹脂管(FEP管)の説明は以下のような模範解答を準備していました。
波付硬質合成樹脂管(FEP管)
軽量で可撓性があり、耐久性にも優れている管である。
波付硬質合成樹脂管と鋳鉄管との接続は、異物継手で行う。
しかしこのような文章を完璧に覚えるのは大変です。
説明する語句はいくつかの中から選択するので、書けそうなものを選択すればよいのですが。
5.受験したその後
結果は約1か月後にホームページ上に公開されます。
その後、順次合格通知のはがきが送られてきます。
そのはがきに付属している「技術検定合格証明書交付申請書」と戸籍抄本(または戸籍謄本)と収入印紙2,200円を用意して合格証明書を申請することができます。
こうして無事、「2級電気工事施工管理技士」の資格を得ることができました。
第二次検定はやはり経験記述をしっかり書けるようにして、あとは過去問を理解していれば十分合格ラインに達すると思います。
この記事が受験を検討する方の役に立てば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
第一次検定についての記事はこちらをご覧ください。
電気工事施工管理技士がどんな資格なのか知りたい方は以下の記事をご覧ください。





